根管治療で歯ぐきに腫れや痛みを感じる!その原因や対処法を解説

      2024/07/20

こんにちは。船堀(東京都江戸川区)の歯医者、ライフケアデンタルオフィスです。

根管治療中や根管治療後に、歯ぐきが腫れて痛みが出ることがあります。
ほとんどの場合は、安静にしていれば徐々に治まりますが、中には放置していると悪化したり再治療が必要になったりするものもあるため注意が必要です。

 

根管治療とは

神経まで虫歯になってしまった際に行われるのが、根管治療です。
根管には、歯髄と呼ばれる歯の神経や血管が含まれる部分があり、根管治療では傷んでしまった神経を取り除き、洗浄・消毒します。

根管治療は基本的に、
1、虫歯になってしまった組織を除去する
2、消毒薬を入れ、仮のふたをする
3、消毒が完了したら密封し、かぶせ物を装着する
という流れで行われます。

この際、消毒が完了するまでは神経の除去や消毒薬の交換を繰り返す必要があります。
途中で中断してしまったり、通院期間がひらいてしまったりすると細菌が再度増殖してしまうことがあるため、一週間に一度ほどの頻度で定期的に通院することが大切です。

 

根管治療中に腫れや痛みが出る主な原因

免疫力の低下

根管治療中に腫れが出る原因として、免疫力の低下によるものが考えられます。

通常は、根管内に細菌が入り込んでしまっても、体に備わっている免疫力が働くため、そう簡単には腫れません。
しかし、体調を崩すなどして免疫力が低下していると、細菌が活発化して腫れる場合があります。
この場合は抗生剤をきちんと服用し安静にしていれば徐々に腫れは落ち着いてきます。

 

歯周病の併発

次に考えられるのは、歯周病を併発している場合です。

歯周病は歯垢に含まれる細菌が炎症を引き起こし、やがて歯を支えている歯槽骨を溶かしてしまう病気です。
歯ぐきの腫れは歯周病の代表的な症状であり、歯磨きやフロスによるケアを毎日しっかりと行い、歯垢や歯石を溜めないことが大切です。

 

根管治療後に腫れや痛みが出る主な原因

細菌が残ってしまっている

根管治療後に腫れや痛みが出る原因は複数考えられます。

一つ目は、根管内に細菌が残ってしまっている場合です。
根管は非常に細かく複雑な構造となっており、枝分かれした細い根管には薬剤が行き届かず、消毒が難しくなることがあります。
そこで生き残ってしまった細菌が再度炎症を起こし、激しい痛みを引き起こすことがあるのです。

この場合は、再度根管治療を行う必要があります。

 

免疫反応で膿が出ている

歯の神経まで虫歯になっている状態では、骨の内部に細菌や膿がたまっています。
その状態から根管治療をして細菌を除去すると、免疫が強く働くようになります。

それにより溜まっていた膿の放出が行われ、一時的に痛みや腫れが出ることがあります。
この場合は、抗生剤や鎮痛剤の服用で症状緩和が期待できます。

 

歯根が破折している

歯根破折とは、歯の根っこ部分が折れたり割れたりしている状態のことです。
神経を抜いた歯は健康な歯に比べて脆く、少しの衝撃でも破折してしまうリスクがあります。

歯ぎしりや食いしばりといった日常的な習慣でも破折してしまうリスクがあるため注意が必要です。
また、その破折した箇所から細菌が入り込み、歯根や歯ぐきの炎症を引き起こすことも少なくありません。
たとえ痛みがない場合でも、咀嚼の際に違和感がある場合は破折している可能性があるので、できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。

 

根尖性歯周炎・歯根嚢胞になっている

根尖性歯周炎とは、歯髄の先の根尖(こんせん)の周囲にある歯周組織にまで感染が広がり、炎症が生じている状態を指します。 急性と慢性に分けることができ、急性の場合は激しい痛みや腫れを伴います。

慢性の場合は強い痛みが出ることはあまりなく、ニキビのようなできものができたり、レントゲン撮影をしたりした際に発覚することがほとんどです。
根尖性歯周炎が悪化し歯根嚢胞が生じた場合、状態によっては外科的な手術で嚢胞を摘出する必要があります。

 

フェネストレーション (歯根の骨尖孔)

フェネストレーションとは、通常は歯槽骨に覆われているはずの歯根が、骨から飛び出している状態のことです。
このような状態の場合、根管治療をして細菌が消毒できたとしても、歯根の先端周辺の歯ぐきに触れると痛みや違和感を覚えることがあります。

 

治療器具が根管に折れ込んでいる

根管治療では、ファイルと呼ばれる針状の器具を使います。
このファイルは根管の清掃をするためにとても細くて小さい形状となっており、細い根管や曲がった根管を清掃しようとすると治療中に折れて根管内に残ってしまうことがあります。

これを破折ファイルと呼び、根管内から破折ファイルを除去するのは非常に困難です。
また、その先に細菌が残っている場合はファイルを除去しないと治療ができず、膿ができてしまうことがあります。

 

かみ合わせの不調

根管治療の仕上げとしてかぶせ物を装着しますが、このかぶせ物の調整がうまくできていない場合も痛みが出ることがあります。
かぶせ物の高さが合わないことで、歯全体に分散させるべき力が一点に加わることが、その原因です。

そのままにしておくと歯根破折や歯槽骨吸収などを引き起こすリスクがあるため、歯科医院でかみ合わせの調整をしてもらいましょう。

 

痛みや腫れを抑えるための応急処置

できるだけ早く歯科医院を受診する

根管治療中や治療後に痛みが出た場合は、できるだけ早く歯科医院を受診することが大切です。
一時的な痛みの場合もありますが、一週間以上痛みが続く場合や眠れないほどの痛みがある場合には、何かしらのトラブルが起こっている場合もあります。
悪化させないためにも、根管治療を受けた歯科医院に早急に相談するようにしましょう。

 

鎮痛剤や抗生剤を飲む

夜間などのすぐには歯科医院に足を運べない状態の場合には、鎮痛剤や抗生剤を服用しましょう。

歯科医院から処方された薬がある場合にはそれらを服用するほか、処方薬がない場合には市販の痛み止めを服用しても問題ありません。

 

患部を冷やすと逆効果になることも!

炎症が起きていると患部を冷やしたくなりますが、根管治療後の腫れには逆効果の場合があります。
冷やすことにより血流が低下し、免疫機能が働きにくくなる可能性があるからです。
患部が熱を持っていると感じる場合でも、頬に冷たいタオルを当てる程度にとどめておきましょう。

 

まとめ

根管治療中・治療後に腫れや痛みが出る原因はさまざまです。

「少しすれば治まるだろう」と考えて放置してしまうと、症状が悪化する可能性や別のトラブルにつながる可能性もありますので、まずは歯科医院に相談しましょう。

 



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