歯にも悪影響を及ぼす”歯軋り”の原因と対策
2024/05/20
こんにちは、江戸川区船堀のライフケアデンタルオフィスです。
”歯軋り”というと、寝ているときに、ギシギシ、ガリガリと音を出す、迷惑な癖。というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
また、自分は歯軋りしていないか?と不安になっている方もいらっしゃるのではないかと思います。
自分の歯軋りにしろ、他人の歯軋りにしろ、その問題点として「周りの人に迷惑をかける」という事を挙げられる方がほとんどなのではないかと思います。
ですが、実はこの”歯軋り”が繰り返し行われると、歯にはもちろん、全身の健康にも悪い影響を及ぼしてしまいます。
歯軋りが及ぼす影響と原因
歯ぎしりが歯や全身に及ぼす影響には、下記のようなものが挙げられます。
歯が折れたり、欠けたり、割れたりする。
歯周病が進行しやすくなる
知覚過敏を発症させてしまう可能性がある
顎関節症が悪化する可能性がある
肩こり、頭痛、目の奥の痛みなどが生じる
耳鳴り、めまい、自律神経の異常等が誘発される
この歯軋りの最大の原因として挙げられるのが、ストレスと言われております。
ストレスを解消するために、趣味やスポーツなどに打ち込むことで上手く対処されている方もいらっしゃいますが、中には、ご自身の抱えているストレスに気が付かなかったり、上手く対処できずに抱え込んでしまう人も多くいます。
その抱え込んでしまったストレスを排除するために、無意識に、歯軋りという行為を行っている。というのです。
ですので、歯軋りの対策としては、まず、この原因となっている”ストレス”を軽減させてあげることが一番です。
ストレス社会と言われる現代においてストレスを取り除くというのは非常に困難かもしれませんが、”歯軋り”を”心の悲鳴”ととらえ、ご自身と向き合ってみても良いと思います。
歯軋りの種類
実は一言で”歯軋り”と言っても、いろいろな種類があります。
”歯軋り”のタイプにを知ることによって対策方法などを考えることも出来ますので、まずは、ご自身もしくはご家族の”歯軋り”がどのタイプに当たるのかをしっかりと把握しておく必要があります。
以下では、それぞれの歯軋りのタイプについてご紹介していきます。
歯軋りのタイプは主に3つに分けられます
- グラインディング(歯軋り)
- クレンチング(食いしばり)
- タッピング
1、グラインディング(歯軋り)について
これは、以前ご紹介させて頂いたような、「寝ているときに、ギシギシ、ガリガリと音を出す癖」の事を指します。
一般的に”歯軋り”というと、このグラインディングの事を指すことが多いです。
歯を強く噛んだ状態で左右に擦り合せる動きをするので、非常に歯を摩耗させてしまいますので、グラインディングが習慣化してくると、歯の付け根の部分が割れたり、知覚過敏になってしまうケースも多々あります。
主には寝てているときに起こる事が多いですが、起きているときでも無意識にやってしまう人もいるようです。
2、クレンチング(食いしばり)について
これは、”食いしばり”とか”咬みしめ”とも言われているものです。
上下の歯を強く噛かんだ状態を続けることを言いますが、グラインディングのようにそのまま左右に擦り合わせる動きはしないので、ほぼ音がしないです。
その為、本人の自覚はもちろん、周りの人も気づかない事が多いのですが、見る人が見れば、クレンチングをしている人は頬の筋肉に力が入るため、堅く膨らんで見えることで気づくこともあります。
3、タッピングについて
上下の歯を、カチカチと音を立てて噛み合わせるのが癖になっているタイプで、この3つの中ではもっとも発症例が少ないケースです。
こちらも音が鳴るので、周りの人が気が付きやすい歯軋りと言えるでしょう。
上記3つとも、無意識に行っている”癖”ですから、本人はなかなか気づくことが出来ません。
発見・対処が遅れれば遅れるほど、歯へのダメージが大きくなってしまいますので、ご家族の方でもお気づきになりましたら、早めにご相談されることをおススメいたします。
子供が歯軋りをしているのですが、大丈夫でしょうか
実は、乳歯から永久歯に生え変わるころの子供の場合は、ストレス以外の理由で歯軋りをしているケースがほとんどです。
実際に、10歳以下の子供の場合は、その約30~40%は歯軋りをしていると言われており、”子供の歯軋り”は成長過程の中での正常な行為であると言われております。
では、その成長過程において、なぜ歯軋りが必要なのでしょうか?
それは、噛み合わせを整えるためであると考えられています。
この時期は、急激な顎の成長により歯と歯の間に隙間が出来てしまう事によって、噛み合わせが悪くなってしまう事が多々あります。
ですので、歯軋りをすることによってそのかみ合わせのバランスを整えたり、また、これから生えてくる永久歯のスペースを確保していると言われております。
ただし、中には、上記のような成長過程の中での歯軋りではなく、大人と同様、ストレスにより歯軋りである場合もあります。
子供にかかるストレスの例
- 幼稚園や保育園に入園していきなり環境が変わったことによるストレス
- 弟や妹が生まれたことで自分にかまって貰えなくなった寂しさからくるストレス
- 早期教育による、複数の習い事の掛け持ちでの忙しさから発生するストレス
- 両親が夜更かしする生活スタイルであることによる、体内リズムの崩れからくるストレス
歯軋りの原因が、ストレスによるものなのか、それとも通常の成長過程で行われているものなのかを見分けるのはなかなか難しいことではありますが、もしお子様が、何かの環境の変化があったタイミングで急に歯ぎしりをするようになったという場合、また、永久歯が生えそろった後でも、まだ歯軋りが続いている場合などは、お子様がなにかをストレスに感じていないか、疑ってみることも必要です。
また、正常な歯軋りであっても、あまりに強い歯軋りの場合は、歯のみならず顎まで痛めてしまう可能性もありますので、お子様の歯軋りがひどい場合は、一度、歯科医師にご相談されることをおススメいたします。
歯ぎしり・くいしばりの対策法
ナイトガードの使用
物理的に、歯軋りによるダメージから歯を守るための対策として、ナイトガードによる歯の保護も有効です。
歯ぎしり対策用のマウスピースには市販されてるものもありますが、使い方によっては、噛み合わせや歯並びを悪化させてしまう危険性もありますので、歯科医院にてご自身の歯にぴったり合ったものを作成してもらう方が良いでしょう。
保険適用の範囲内で作成できるタイプのものもありますので、3割負担の方でしたら5,000円程度で作成することができます。
マッサージ
歯ぎしりや食いしばりの癖がある方や顎関節症の方は、顎や頬などお口周りの筋肉がとても緊張しています。
その筋肉の緊張が、頭痛や肩こりを引き起こしたりする場合もありますので、その筋肉の緊張を緩和させるためにお口の周りのマッサージをし、リラックスさせてあげることも有効です。
根本的な解決にはなりませんが、痛みや不快感を軽減することが出来ます。
認知行動療法
食いしばりの癖を治すには、まずご自身が食いしばりをしているという事に気が付くという事が一番のポイントになります。
認知行動療法は、日常的に目にする手帳やパソコン画面の空きスペースに、「食いしばらない!」「リラックス!」などと書かれた付箋を貼っておくことで、ご自身が食いしばりをしているという事に気づかせる、という方法です。
本人の努力も必要となりますが、うまくいけば半永久的に効果がある治療法と言えるでしょう。
歯軋りで悩まれているご家族、ご友人がいらっしゃいましたら、早めに歯科医院を受診されることをおススメいたします。
当院では、患者様一人一人と向き合い、患者様に寄り添った診療、サポートをしております。
ライフケアデンタルオフィス:https://life-care.dental/
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