舌が白くなるのはなぜ?原因や注意点、対処法を解説

      2024/11/10

船堀(東京都江戸川区)の歯医者、ライフケアデンタルオフィス

こんにちは。船堀(東京都江戸川区)の歯医者、ライフケアデンタルオフィスです。

舌があまりにも白いと、何か体に異常があるのかと心配になってしまいますよね。
実際に、舌は体の状態を測るバロメーターの役割を持っており、色や大きさ、形、舌苔(ぜったい)の状態、動き、裏の血管の様子などである程度の健康状態を確認することができます。
今回は、そのうちの一つである「舌苔」について解説します。

 

舌が白くなる「舌苔」とは

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舌の表面に付着している白い苔状のもののことを、舌苔といいます。舌苔は、食べ物の残りかすや唾液、細菌などが固まってできます。
就寝中は唾液量が減少して細菌が発生しやすいため、特に朝起きた際に「舌が白い」と感じる人が多いのではないでしょうか。

舌苔は、歯に付着するプラークや皮膚の垢のようなものなので、「舌苔がある」からといってそれがすぐに問題になるわけではありません。
しかし、だからといって舌苔をそのままにしていると、口臭をはじめとしたさまざまなトラブルにつながります。

 

舌苔を放置するリスク

口臭の悪化

口臭の原因は、そのほとんどが口腔内にあるといわれています。
また、その中でも半数以上を占めるのが舌苔といわれており、細菌の塊である舌苔が蓄積している状態は口臭悪化の要因です。
朝起きた際に口臭が気になるのは、この舌苔がたまっているからといえます。

 

口内の衛生環境の悪化

舌苔が多い状態は、口の中に細菌が多く残っており、不衛生な状態であることを意味します。
そのままでは、虫歯や歯周病の発症リスクは高まるばかりです。
歯だけでなく、舌もきれいに保つことが、口腔内の衛生環境を維持し虫歯や歯周病を予防することにつながります。

 

誤嚥性肺炎

誤嚥性肺炎は、口腔内の細菌や食べかす、逆流した胃液など、気管に入ってはいけないものが気管に入り起こる肺炎です。
嚥下機能や咳をする力が低下すると起こりやすいため、ご年配の方や病気の後遺症がある方などの発症リスクが高くなっています。

舌苔がのどに近い位置にまで付着していると、細菌が気管に入り込みやすく、誤嚥性肺炎を発症するリスクが高くなります。
誤嚥自体をなくすことは難しいため、細菌や食べかすをできるだけ減らせるよう、きちんと口腔ケアを行うことが何よりもの予防となります。

 

味覚障害

舌には、食べ物や飲み物の味を判断する機能が備わっています。
舌苔によってその機能がうまく働かなくなると、しょっぱさや甘み、苦みなどの味を感じ取りにくくなってしまう恐れがあります。

 

舌苔が増えてしまう原因

日頃のケアが不足している

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舌苔が増えてしまう原因として日頃のケア不足が挙げられますが、これは舌に限った話ではありません。
たとえ舌は毎日きれいに磨いていたとしても、歯や歯ぐきなどそのほかの箇所に細菌や食べかすが残っていれば、結果として舌に付着する細菌の量が増え、舌苔が蓄積してしまいます。
舌苔をためないためには、舌を含めた口腔内全体を衛生的に保っておく必要があります。

 

唾液の量が少ない

唾液は、細菌の数を減らしたり、舌を守ったりする役割を持っています。
そのため、唾液の量が少ないとこの機能が低下し、舌苔が付着しやすくなります。
口呼吸や薬剤の副作用、加齢や病気などが原因でドライマウスになっている場合も、同様に舌苔が付着しやすい状態といえます。

 

舌の動きの低下

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舌の筋力や運動機能が正常な場合、しゃべったり食事をとったりすることで舌が上あごと摩擦を起こします。
それにより、ある程度の汚れは自然と除去されるため、舌苔はたまりにくい状態です。
それに対し舌の動きが弱まると、必要な摩擦が起こらなくなり、舌苔がたまりやすくなってしまいます。

また、舌は動かすことで唾液腺が刺激され、唾液の分泌が促されます。
そのため、舌の動きが減ることは唾液量の減少とそれによる細菌の繁殖につながります。

 

免疫力が低下している

免疫力が低下していると、お口の中の細菌が繁殖し、舌苔が蓄積しやすくなります。
体調不良の方や疲れ・ストレスがたまっている方などは免疫力が低下しているため、舌が白くなりやすいといえます。

 

舌が白くなる主な病気

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舌の白さは舌苔が原因であることが多いものの、中には病気が原因であることもあります。
舌が白くなる代表的な病気としては、舌がんがあります。舌がんは舌の両わき部分にできることが多いがんです。
しこりやただれ、動かしにくさ、しびれなどが自覚症状としてあり、舌の粘膜が白くなる「白板症」と呼ばれる症状が出ることもあります。

また、自己免疫疾患の一種であるシェーグレン症候群では、目や口、鼻腔の乾燥といった症状が現れます。
口が乾く、唾液が出ないといった症状により、口腔内の細菌が繁殖しやすい状態になり、舌苔の蓄積や虫歯の発症などにつながります。

そして、口腔カンジダ症も舌が白くなる病気です。
普段はほかの菌と共存しているカンジダ菌が、薬剤投与や病気によって免疫力が低下していたり、唾液量が減っていたりすることで増殖し発症します。
口腔カンジダ症の代表的な症状は白または黄色っぽい苔の発生であり、痛みや味覚障害を伴うこともあります。

 

舌苔をためないための方法

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舌苔をためないためには、日々のセルフケアが重要です。
舌専用のブラシや柔らかい歯ブラシを使って、一日に一回舌を磨くようにしましょう。舌は傷つきやすいため、舌の奥から先に向かって、優しく丁寧に磨くことが大切です。

また、ドライマウス気味の方は唾液を増やすトレーニングをするのもいいでしょう。耳下にあるツボを刺激したり、舌回しをしたりすることで、唾液を出しやすくします。水分をよくとって、口内が乾燥しにくい状態を作るのもおすすめです。

免疫力の低下も細菌の繁殖につながるため、規則正しい生活を心がけることも舌苔の予防につながります。睡眠を十分にとる、食事はできるだけ毎日同じ時間にとるといったことに気を付けましょう。唾液の分泌を促すため、よくかんで食事をすることも大切です。

 

まとめ

船堀(東京都江戸川区)の歯医者、ライフケアデンタルオフィス

舌苔は、無理に取り除こうとすると舌を傷つけてしまう恐れがあります。
蓄積している量が多い場合には、一回ですべてを取り除こうとせず、何日間かに分けて徐々に取り除いていきましょう。
ケアを続けているのに舌苔が減らない場合は、ケア方法に問題がある可能性や、ほかの病気が原因となっている可能性もあります。
そのような際はなるべく早めに歯科医院を受診しましょう。

 



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