【情熱対談】歯周病を治すためには

      2023/03/26

江戸川区船堀の歯医者、ライフケアデンタルオフィス

歯周病と聞くと、皆さんはどんな風にイメージされるでしょうか?

歯ぐきがはれている、血が出ているなどのイメージを持たれる方が多いかと思いますが、簡単に言うと、「プラーク(菌の塊)が原因で炎症を起こして、歯を支える骨が溶ける病気」です。

骨が溶けると歯が揺れてしまいますよね。そこに、咬む力や歯ぎしりなどの「衝撃」によって悪化してしまうのです。


今回は、そんな「歯周病」について深堀りし、どう対策していけば良いのか、熱く語ってみたいと思います。

■ Life Care Dental Office
院長 中山 俊太郎(S)

■ 東京虎ノ門 グローバルスクエア歯科
院長 林 洋介(H)

〜歯周病の予防はプラークコントロール〜

S: 歯周病の予防は、なんといっても「プラークコントロール」に尽きます。そのためにはセルフケアが必要となります。


例えば、歯と歯ぐきの間の隙間、いわゆる歯周ポケットが深いと、セルフケアが出来ない状況になってしまいます。ですから、歯周ポケットを専門家である私たちが、どうケアをするかが大事になってきます。

H: 歯周ポケットのケアの大切さは、僕も実感しています。僕はそれに対して、外科的な治療も取り入れます。それにより歯周ポケットを浅くする方法です。

S: それもひとつの方法ですね。私の場合は、外科的治療はそれほど行いません。というのも、プラークコントロールをしっかりと行い、歯周ポケットの中にプラークが入り込まない環境を作っていくと、出血がなくなり、炎症が起こりません。

すなわち、それは歯周病が起こらない状態を維持出来ているということです。たとえ歯周ポケットが深くても、コントロールができるのであれば問題ないと私は考えています。

江戸川区船堀の歯医者、ライフケアデンタルオフィス

〜治療で大事なのは、選択肢を提示して選んでもらうこと〜

S: 外科的治療をするかしないかは、どちらが良いというわけではありません。外科的治療をした方が、セルフケアがしやすくなるというメリットもあります。私のように外科的治療を行わない場合は、その分セルフケアだけではなく専門家によるメンテナンスが欠かせなくなります。

H: そうですね。手術をすることにもなるので、どちらの方針を選ぶかは、患者さんの意志によりますね。

S:その通りです。ただ、患者さんには専門的なことはわかりづらいですから、しっかりと選択肢を提示して、選んでもらうことが大切ですね。

〜歯周病のサイン、出血を見逃さないでほしい〜

S: 歯周病かどうかは、歯磨きをした際に「出血」があるかどうかを見てください。今までに一回でも「出血」がある場合は、確実ですね。

H: 歯がグラグラしているかという基準もありますが、意外と自分自身ではわからないものですからね。それに、「歯がグラグラして痛い」と感じた時点で、歯周病はかなり進行してしまっています。

S: そうなんです。出血しているということは、炎症が起きているというわかりやすいサインですから、ひとつの指標にしてください。出血以外で歯周病に気づく方法としては、鏡でご自身の歯ぐきを観察し、歯ぐきの色や引き締まり具合を見るというのもあります。

H: それに加えて「歯石がつきやすい」と感じたら、それも歯周病のサインだと思って欲しいですね。歯石というと、むし歯を想像しがちかもしれませんが、むしろ歯周病の場合につきやすいということを知っていただけたらと思います。

S: おっしゃるとおりですね。例えば、定期検診で「歯石がつきやすいですね」と言われている場合は、歯周病の可能性が高いです。

「歯周病かも」と思ったら〜患者さんも積極的に質問してほしい〜

H: 「歯周病かも」と思ったら、検査結果を積極的に聞いて欲しいですね。

実のところ、なかには保険点数に算定するために漠然と検査をして、説明もなくおしまい、という歯科医院があるのも事実です。

しかし、よい歯科医院であれば、検査をしっかりと行い、その結果をちゃんと説明してくれます。そして改善に向けて努めてくれるものです。

整理すると、次の4つのステップを踏んでくれる歯科医院は良い歯科医院だと言えるでしょう。

  1. まずはしっかりと検査をしてくれる
  2. 検査結果を見せながら、お口の中がどういう状況かを丁寧に説明してくれる
  3. どうしたら悪いところが良くなるかをアドバイスしてくれる
  4. アドバイスを受けて実施したことに対して、再検査(1と2のステップ)をしてくれる

それに合わせて、患者さんも各ステップで積極的に質問してみてください。

  1. 「検査結果はどうでしたか?」
  2. 「いま、どこが悪いのでしょうか?」
  3. 「どんなことに気をつけたら、よくなりますか?」
  4. 「どのくらい良くなったのでしょうか?次は、どうしたら良いでしょうか?」

良い歯科医院は必ず答えてくれますから、遠慮せず聞いてください。

江戸川区船堀の歯医者、ライフケアデンタルオフィス

〜歯周病治療にゴールはない⁉︎〜

S: 最初に申し上げた通り、歯周病治療ではプラークコントロールが大事です。治療の流れとしては次のようになります。

  1. まず1回目の検査を行い、その後プラークコントロールを行います。
  2. もう1回検査をして、どれだけ改善したかを確認する(再評価)。
  3. 改善していないところについて、どんな治療の選択肢があるのかを提案します。

基本的にはこれを繰り返し、治療を進めていきます。このとき、歯科医師や歯科衛生士は、ある意味「道案内役」となることが必要です。つまり、患者さん自身が納得し理解できるようガイドし、ゴールを明確にしてあげることが大事なのです。

ただ、ゴール設定といっても、「そこが最終ゴール」と言うのは適切ではありません。

H:なるほど。治療には通過点がいくつもありますからね。それに、正確に言うと「歯周病は治る」というものではなく、「歯周病が改善した状態を維持すること」ですから。ある意味、ゴールはないとも言えましょう。

S: そうなんです。ひとつひとつの治療は、通過点なんです。道案内役として小さなステップを示すことで、患者さん自身が治療に向き合いやすくしてあげたいと、私は考えています。そして、ステップをひとつひとつ乗り越えた成功体験から、改善後もずっとセルフケアをし続けてもらい、よい状態を保ちやすくしてあげるわけです。

H: 今おっしゃった「よい状態をキープする」というのは極めて大事ですね。治療が終わったらゴール達成、と言う考え方は間違っていますよね。

S: はい。実は、治療の終わりが最終ゴールみたいな言い方をする歯科医院は少なくありません。そうすると、患者さんは、その先のセルフケアもメンテナンスの受診もやめてしまいます。

H: そうですよね。「もう解決したからいいや」と。

S: そうです。それは違うとはっきり申し上げておきたいと思います。重要なのは、良い状態を維持していくことです。定期検診も、ただ受けるだけでは良い状態が維持されるわけではなく、セルフケアをした上で、歯科医院に相談しながら受けることをオススメします。

セルフケアを上手に続けるためのご参考として、こちらの記事をごらんください。

次回は、お子さまのむし歯とセルフケアについてお話していきたいと思います。

■東京虎ノ門グローバルスクエア歯科

虎ノ門駅直結ビルの2階のオフィス街にあり、アクセス良好なクリニックです。

歯周病認定医をはじめ、全国の歯科医の約1%しかいない小児歯科専門医も在籍し、予知性の高い歯科治療および、インプラント治療など、包括的歯科診療を患者さま一人一人にご提供致します。

特に健康な口腔内を持続するための環境づくりに力を入れ、治療計画に基づいた「着実で丁寧な治療」を心がけております。

また、お口の中に問題がある場合は「適切かつ精密な歯科治療」を行うことで健康な口腔内を取り戻し、それを持続するための環境づくりのお手伝いをさせて頂きます。

東京虎ノ門グローバルスクエア歯科 ウェブサイト


ライフケアデンタルオフィス:https://life-care.dental/

〒132-0033 東京都江戸川区東小松川2-33-26
電話:03-5661-2525

交通アクセス

都営新宿線線船堀駅 バス5分
最寄りのバス停:東小松川2丁目

PAGE TOP