バイオフィルムと歯垢は何が違う?自宅でのケア方法や予防法を解説

      2025/07/20

船堀(東京都江戸川区)の歯医者、ライフケアデンタルオフィスでバイオフィルムと歯垢の違いについての解説

こんにちは。船堀(東京都江戸川区)の歯医者、ライフケアデンタルオフィスです。

歯ブラシや歯磨き粉の宣伝、歯科医師や歯科衛生士からの説明などで、「バイオフィルム」という言葉を聞いたことがある方は多いかと思います。
しかし、バイオフィルムが具体的には何を示すのか、歯垢(プラーク)や歯石と何が違うのかをはっきりと理解している方は、そう多くはないのではないでしょうか。
今回は、バイオフィルムと歯垢、これらがもたらすリスクや、自宅でのケア方法を解説します。

 

バイオフィルムとは

船堀(東京都江戸川区)の歯医者、ライフケアデンタルオフィスでバイオフィルムと歯垢の違いについての解説

バイオフィルムとは、微生物が集まって形成された膜状の集合体です。
食べかすや細菌の代謝物で形成された歯垢(プラーク)が、口内に長時間とどまって膜のようになることでバイオフィルムと呼ばれる状態になります。
バイオフィルムはぬめりがあり、そのまま口内にとどまることで虫歯や歯周病の原因となります。
また、歯磨きだけでは取り除けないことが多いことも、バイオフィルムの特徴です。

 

歯石とは

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歯垢が唾液中のカルシウムやリンと化学反応を起こし、段々と石灰化して固くなったものが歯石です。
一旦歯石に変わると、その硬さゆえに通常の歯磨きでは取り除けなくなります。
また、歯石は歯垢を引き寄せ、菌の繁殖を促すため、歯周病や虫歯が発症・悪化しやすくなるというリスクがあります。
日々歯磨きをきちんとしていても歯垢をすべて取り除くことは難しいため、セルフケアだけで歯石をゼロにすることは困難です。
定期的に歯科医院を訪れて歯石取りをはじめとしたクリーニングを受けることで、口内を清潔に保ちましょう。

 

歯垢(プラーク)の種類

歯肉縁上プラーク
歯肉縁上プラークは、主に歯ぐきの上部に蓄積した歯垢のことです。
前歯についた歯肉縁上プラークは、鏡で確認できることもあります。
歯肉縁上プラークは酸を生成し、虫歯の原因となります。
また、歯ぐきと歯の境目にたまるプラークは、歯周病の発症・進行を促進します。

歯肉縁下プラーク
歯肉縁下プラークは、歯ぐきより下部、つまり歯周ポケットの内側に付着した歯垢です。
歯周病が進行すると、歯周ポケットが深くなり、これに伴って歯肉縁下プラークは増加し、歯周病菌が増殖する原因となります。

 

バイオフィルムの蓄積によるリスク

歯周病

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歯周病を引き起こす細菌が歯垢やバイオフィルムとともに蓄積すると、歯ぐきが炎症を起こして赤く腫れ上がり、歯周病と呼ばれる状態になります。
歯周病は「サイレントキラー」として知られる、症状がある程度進行するまで自覚症状が現れにくい病気です。
重症化すると歯を支える骨が溶け、歯が抜け落ちる原因になります。
また、歯周病は全身の健康にも悪影響を及ぼし、糖尿病や心臓血管疾患、さらには早産や低体重児出産のリスクを高めるといわれています。

 

虫歯

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虫歯の原因は、ミュータンス菌という細菌です。
この細菌は、食事による糖を分解し、酸を作り出します。
産生された酸は徐々に歯のエナメル質を溶かし、虫歯を引き起こします。初期段階では痛みなどの症状がほとんど現れないため気づかないことが多いですが、進行すると神経にまで達し、激しく痛むようになります。
虫歯は進行すればするほど治療が大がかりになるため、早期発見と早期治療がとても重要です。

 

口臭

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口臭の原因の一つに、歯垢やバイオフィルム、歯石があります。
歯垢内に含まれる細菌が、メチルメルカプタンや硫化水素を主成分とした強い臭いのするガスを生成することがその原因です。
これらは「卵が腐ったような」や「玉ねぎが腐ったような」と形容される臭いを放ちます。
さらに、歯石が歯に付着すると表面がザラつき、歯垢がより付着しやすくなるため、さらに口臭が悪化するという悪循環を生み出します。

 

バイオフィルムがたまりやすい人の特徴

歯磨きが不十分である
歯磨きが不十分だと、歯垢やバイオフィルムが蓄積しやすくなります。
鏡を使い、すべての歯面にブラシが届いているかを確認しながら歯磨きをすることが重要です。

歯並びが悪い
歯並びが悪いと、歯ブラシが届きにくい部分が多くなります。
特に歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目、そして奥歯のかみ合わせの部分は汚れが残りやすく、歯垢が溜まりやすい箇所です。
歯並びが悪い場合、歯が傾いていたり、重なっていたりすることでこういった部分の清掃が特に難しくなるため、デンタルフロスや歯間ブラシを使って補完するようにしましょう。

甘いものをよく食べる
砂糖は細菌の餌になるため、甘いものを多く摂取する方は歯垢やバイオフィルムが蓄積しやすくなります。
菓子類に含まれる糖分は粘着性があり、歯の表面に残りやすいため、注意が必要です。
食後はすぐに歯を磨くようにし、それが難しい場合にはうがいをしたり水を飲んだりするようにしましょう。

たばこを吸う
唾液には歯垢を洗い流す役割がありますが、たばこに含まれるニコチンは血管を収縮させ、唾液の分泌を減少させます。
そのため、喫煙者は非喫煙者よりも歯垢が溜まりやすい傾向にあります。
長期的には禁煙することが何よりもの予防ですが、すぐには難しい場合はこまめに歯磨きをすることが特に大切です。

水分をとらない
水分補給は口内の汚れを洗い流し、歯垢の形成を抑制してくれるため、水分不足で唾液の量が少ない状態だと、歯垢が溜まりやすくなります。

 

バイオフィルムを除去する方法

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バイオフィルムは、その粘着性により、落としにくいことが特徴です。
歯垢をためないように甘いものを控えたりデンタルケアを徹底したりすることとともに、定期的に歯科医院でクリーニングを受けるようにしましょう。
歯科医院でのクリーニングでは、口腔内の状態を確認したうえで、専用の器具でバイオフィルムや歯石を取り除いていきます。
その後、患者さん一人ひとりに合わせてフッ素塗布や歯磨き指導が行われることもあります。

 

まとめ

船堀(東京都江戸川区)の歯医者、ライフケアデンタルオフィス

バイオフィルムや歯垢、歯石は、どれも虫歯や歯周病といった口内トラブルの原因となるものです。
日々のセルフケアを続けることで、これらの蓄積を防ぎ、トラブルを予防しましょう。
しかし、バイオフィルムや歯石はセルフケアだけでは落としきることが困難です。
定期的に歯科医院でクリーニングを受けることで、ご自宅では取り除ききれない汚れもきれいに落とすようにしましょう。

 



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