免疫力をあげれば歯周病はよくなる?歯周病と免疫力の関係を解説
2025/09/20

こんにちは。船堀(東京都江戸川区)の歯医者、ライフケアデンタルオフィスです。
歯を失う代表的な原因である歯周病は、成人の多くが罹患している疾患のため、多くの方がそのリスクや予防方法に関して聞いたことがあるのではないでしょうか。
歯周病予防のために日々のデンタルケアに時間をかけているという方も多いかと思います。
しかし、歯周病がどのようにして発症するのかを詳細に知っている方は、あまり多くないかもしれません。
そこで今回は、歯周病と免疫力の関係、免疫力を高めて歯周病を予防するためのポイントについて解説します。
歯周病と免疫力の関係

ほとんどの人の口の中には、歯周病菌と呼ばれる菌が存在しています。これらは常在菌といって、誰の口の中にも見られるものです。
通常であれば、体の免疫機能によって菌の増殖は抑えられており、歯周病を引き起こすことはありません。
ところが、歯磨きが不十分だったり、生活習慣の乱れやストレスが続いたりすると、歯周病菌が増えてしまいます。
そうなると、体は菌を排除しようと反応を起こしますが、この働きが過剰になると、歯を支える組織だけでなく、歯そのものまでを攻撃してしまいます。
こうした免疫の過剰反応が、歯周病の発症や悪化につながる要因です。
そのため、歯磨きなどのセルフケアを丁寧に行うとともに、規則正しい生活やストレス管理など、全身の健康を整えることも歯周病の予防には欠かせません。
免疫力を左右する要素
先天的要素
歯周病の発症には、遺伝的な要素も関わっていることがわかってきています。
家族の中に歯周病で多くの歯を失った人がいる場合、自分自身も似た傾向を持っている可能性があります。
そのため、そのような先天的リスクがあると考えられる場合には、毎日の丁寧なケアに加えて、定期的に歯科で検診を受けることが大切です。
早めに変化に気づくことで、進行を防ぎやすくなります。
喫煙習慣
喫煙を習慣にしている人は、そうでない人と比べて歯周病を発症するリスクが高く、進行のスピードも速くなる傾向があります。
さらに、いったん悪化すると治療が難しくなるのも喫煙者の特徴です。
喫煙は歯周病だけでなく、さまざまな生活習慣病の発症にも関わってくるため、口腔内だけでなく全身の健康を守るためにも禁煙が欠かせません。
食習慣
ビタミンやミネラルなどの栄養素が不足すると、歯周病のリスクが高くなるといわれています。
日頃から、野菜を中心とした栄養バランスの整った食事を心がけることが、免疫機能の維持と口腔内の健康につながります。
睡眠習慣
睡眠不足は、歯周病リスクを高める要因の一つです。
十分な睡眠時間をとることが、免疫力を保つためには欠かせません。
ストレス
ストレスは歯周病の発症や悪化と深く関わっています。
強いストレスを感じる状況が続いている場合、免疫機能が低下しやすく、歯周病の進行につながりやすいため、できるかぎりこまめに気分転換を図ることが大切です。
肥満
肥満は全身の健康に影響を及ぼすだけでなく、歯周病のリスクを高める要因の一つでもあります。
適度な運動や体重の管理をすることは、歯周病の予防につながります。
薬・全身疾患
ステロイド薬や免疫抑制剤を使用していると、歯周病のリスクが高まることがあります。
これらの薬には、歯ぐきが腫れやすくなったり、唾液の分泌が減ったりする副作用があることが、口内環境が悪化しやすくなる要因です。
また、糖尿病や白血病、HIVなどの免疫力が低下する病気も、歯周病の発症や進行に深く関係しています。
免疫力セルフチェック

免疫力の低下は、睡眠不足や栄養の偏り、ストレスの蓄積など、さまざまな生活習慣が影響しています。
例えば「最近疲れやすくなった」「風邪をひきやすくなった」と感じる場合、免疫力が低下しているかもしれません。
また、睡眠の質が悪く十分に休めていなかったり、日々のストレスが多くリラックスできていなかったりする場合も、免疫機能に影響が出ている可能性があります。
さらに、食事のバランスが偏り栄養が不足している場合や、運動不足で体力が落ちている場合、喫煙や過度の飲酒が習慣になっている場合も注意が必要です。
免疫力を高めるためのポイント

バランスの取れた食事
免疫力向上に欠かせないのが、栄養バランスです。
全粒穀物や緑黄色野菜、発酵食品、海藻やきのこ類などをとり入れることで、体の内側から免疫力を強化していきましょう。
質のいい睡眠
睡眠中には免疫細胞が活発に働くため、十分な睡眠は免疫力維持に欠かせません。
毎日一定の時間に寝起きし、朝は太陽の光を浴びるようにしましょう。
お風呂は寝る2〜3時間前に済ませ、寝る前の食事やスマホ利用を避けると、スムーズに眠りにつきやすくなります。
ストレス対策
適度な運動は、ストレス解消と免疫力アップにつながります。
また、よく笑うことは副交感神経を優位にし、心身のリラックスを促進します。
禁煙・禁酒
たばこや過度な飲酒は、健康に悪影響を及ぼし、免疫力も低下させます。
飲酒は適量を守り、禁煙にトライしましょう。
体温をあげる工夫
体温の上昇は血流改善と免疫力の向上につながります。
毎日10分以上湯船に浸かる、白湯を飲む、腹巻やカイロを使うといった工夫で、身体を冷やさないようにしましょう。
筋力トレーニングも低体温の防止につながります。
歯周病を防ぐためのセルフケア

たとえ免疫力が高くても、日々のセルフケアが不十分であれば歯周病のリスクは高まります。
歯周病は口腔内の細菌によって引き起こされるため、毎日のセルフケアを欠かさず行うことが、予防の基本です。
具体的には、正しいブラッシングを心がけるとともに、デンタルフロスや歯間ブラシを使って歯と歯の間の汚れもきれいに取り除くようにしましょう。
歯ブラシやデンタルフロスだけでは口内の汚れをすべて取り除くことはできないため、定期的に歯科医院でクリーニングを受けることも大切です。
まとめ
歯周病と免疫力は深く関係しており、予防には健康的な生活習慣の維持が欠かせません。
免疫力を保つためには、栄養バランスのとれた食事や十分な睡眠、ストレス管理、禁煙などが重要です。
さらに、毎日の丁寧なセルフケアを続けることで、歯周病のリスクを大きく減らすことができます。
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