メンテナンスの本当の意味とは?
「定期健診をお願いします。」「クリーニングしてください。」と希望する患者さんが、最近、多くなっています。
あなたは歯医者に行って、定期健診を受け、クリーニングしてもらえれば、歯は悪くならないと思ってはいませんか?
それは大きな間違いです。
そもそも、あなたが定期的に歯医者に行く目的は何でしょうか?
「きれいにしてもらうため?」「安心のため?」「虫歯の予防のため?」
どうせ行くなら意味のあるものにしたいですよね。
今回は定期的に歯医者に行く「本当の目的」について考えていきたいと思います。
定期検診、クリーニングでは予防できない!!
まずは言葉の意味を整理しましょう。
「定期健診」は病気や不具合を見つけることです。
「クリーニング」は歯石やプラーク(歯垢)、茶渋などを取り、お口の中をきれいにすること。
一般的な歯医者の定期健診では、虫歯・歯周病・咬み合わせのチェック、必要に応じてレントゲン検査を行い、問題があれば治療、なければクリーニングをしてもらい終了します。
本当にこれだけで大丈夫でしょうか?
そもそも定期的に歯医者に通っているのに、虫歯で治療になるのはおかしいと思いませんか?そうでなくても、その時だけのクリーニングでよい状態が続くのでしょうか?
実は、クリーニングをしてもらっても、きれいなのはその日だけです。次の日にはまた虫歯、歯周病になる状態に戻ります。結局、虫歯、歯周病を予防したいのなら、定期検診やクリーニングだけでは不十分であるということです。
虫歯、歯周病を予防するにはセルフケアが重要
虫歯、歯周病の「原因」は「プラーク」(ばい菌の塊)です。
普段の歯ブラシで「プラーク」をとることが出来ていないから虫歯、歯周病になります。それ以外の「原因」はありません。
そして、虫歯、歯周病を予防するためには「プラーク」を取る方法が一番効果的です。「私は一生懸命、歯ブラシしているのになぜ?」と思う方もいるかもしれません。
それは今の歯ブラシではしっかりと「プラーク」が落とせていないのです。虫歯、歯周病の予防をするには、毎日「プラーク」を歯ブラシで落とすことが必要です。落とせなければ虫歯、歯周病になります。
毎日、「プラーク」を落とせていないのに、定期検診に行った時だけ「プラーク」を落としても予防は出来ないのです。重要なのは、セルフケアのレベルを上げ、習慣化し、専門家のアドバイスを受けることです。 そして、必要なのは「メンテナンス」という考え方なのです。
メンテナンスが予防の鍵
「メンテナンス」とは言葉の通り、現状の維持管理をすることです。
定期検診、クリーニングとは目的が違います。
「メンテナンス」では歯科衛生士が、生活習慣、健康状態をはじめ、あなたのプラークコントロールの習慣の変化などを専門的に確認し、アドバイスを行います。また、セルフケアではどうしても落としきれなかったプラークを取ります。
メンテナンスの段階では病気はないか、回復に向かっている状態で、患者さんのセルフケアのレベルも高いので患者さん自身がすでに出来る範囲で予防しています。メンテナンスではそれを歯科衛生士がサポートするのです。これが「本当の予防歯科」です。
専門家によるアドバイスが適切に行われず、患者さん自身がセルフケアという責任を全うできない状態で行われる定期検診、クリーニングとは全く違います。
どうせ行くのなら意味のある通院にしませんか?
予防が目的なら、定期検診、クリーニングはあまり意味がありません。
必要なのは「定期的なメンテナンス」です。
(歯科医師:中山俊太郎)
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