30代から目立つお口の病気

   

日本人の35歳から64歳は、ほぼ虫歯であることを知っていますか?

厚生労働省の調査によると、この20年の間に19歳以下の虫歯になっている人は大幅に減っています、一方で、30歳後半以降になると逆に虫歯の人が増えていることが分かります。

これは、中学生までは健康診断の一環で歯科検診があるのですが、高校生から自己管理になってしまっており、特に親元を離れる20代くらいからその傾向が強まっていることが理由に考えられます。また、65歳以降は昔に比べて歯を抜くことが少なくなった結果、残った歯が虫歯になると考えられます。 20歳までに虫歯にならない人が増えたことはとても良いことだと思いますが、日本はまだまだ予防が進んでいるとは言えません。そこで日本はなぜ予防がここまで進まないのかということを考えてみたいと思います。

虫歯を持つ人の割合
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痛くなってからでは遅い!
何か問題が起きてからでないと歯医者に行かない日本人。

あなたは、どんな時に歯医者に行こうと思いますか?

「歯や歯ぐきが痛い時」「詰め物、かぶせ物が取れた時」「歯がしみる時」「学校検診の紙をもらった時」など、何かしらの問題が起こってしまったので行こう、もしくは行ってきなさいと言われて行くことが多いのではないでしょうか。

病気になってもしっかり治療をすれば大丈夫だと思っていませんか?

一度治療をするとまた問題を起こす可能性がとても高くなります。詰め物やかぶせ物が取れたということはまた問題が起きたという事です。そして、それを繰り返すことで歯を失うことになります。

歯を失っても入れ歯やインプラントがあるから何とかなると思っていませんか?

予防が進まない1つ目の問題として、歯に対する意識がとても低い国民性であるということが上げられます。しかし、国民が悪いわけではなく、それを伝える側の歯科医師などに問題があるのです。

歯石を取ることも定期検診も、予防にはならない!?
日本の予防歯科の実態!

最近では、「歯石を取ってほしい」「定期健診してほしい」こんな声も多くなってきました。予防に対して意識している方も、少しずつではありますが増えてきたのかもしれません。しかし、私が今まで見て来た患者さんで、定期的に歯医者に通っていて、病気(虫歯や歯周病)を予防したいと思っている方でも、お口の中を見ると病気になっていることがほぼ100%です。なぜでしょうか?

それは「病気の原因」を解決出来ていないからです。

例えば、「歯石を取ってほしい」こんな訴えをよく受けます。この訴えの裏には、「歯周病の予防」が隠れています。さて、歯石を取れば歯周病は予防できるのでしょうか?答えはNOです。実は、歯石は歯周病の原因ではありません。

「定期健診してほしい」はどうでしょうか?この訴えの裏には「病気の早期発見、予防」が隠れています。通常の定期健診では、歯周病の検査、必要に応じてレントゲン検査、歯石の除去、歯のクリーニングが行われています。とても丁寧な歯医者であれば歯ブラシ指導なども行いますが、効果のほどは甚だ疑問です。

なぜならば、定期健診に通っていても、問題が解決しておらず歯周病や虫歯を再発することが非常に多いからです。

せっかく予防に興味があり、予防したいと思っても、「本当の予防」を提供してくれる歯科医院があまりにも少ないのです。 予防が進まない2つ目の問題は、予防の受け皿がない事です。

お口の健康を自分で守れるようになろう!
その一歩は、予防について真剣に考えている歯科医院を選ぶこと。

冒頭のデータからも、24歳までの傾向から予防は出来るということがわかります。「歯周病は治らない。」「虫歯になるのは仕方がない。」と考えている方は多いように思いますが、「予防」は出来るのです。出来れば20歳頃までに、遅くとも40歳頃までには、自分自身でお口の健康を守れるようになっておきたいですね。

また、40歳を過ぎてもあきらめるのはまだ早いです。
これ以上病気になることを防ぎ、しっかり治療を行い、さらに再発を防げば、お口の中の事で困ることも少なくなるでしょう。

まずは、予防について真剣に考えている歯科医院を選ぶことです。 次回は、そんな歯科医院の選び方についてご紹介したいと思います。

(歯科医師:中山俊太郎)



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